プロレスのクラウドファンディング活用事例まとめ(1)

コラム

久しぶりに記事を書きます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響で、売上が落ち込んだり、活動に影響を受けたりしたプロレス団体・プロレスラーがクラウドファンディングで資金を募るケースが増えています。

プロレス(とくにローカルプロレス)と、クラウドファンディングは相性がよいと、かつてハーバー・ビジネス・オンラインに寄稿したのですが、時間もかなり経っているので、【2020年版】として、おもなクラウドファンディングのタイプを紹介します。

コスチュームデザイン権から自宅プロレス開催権まで!プロレスとクラウドファンディングは好相性

▼そもそもクラウドファンディングとは?
クラウドファンディングについての解説は、ネット上に散在しているので簡潔にまとめます。

何らかを作りたい・やりたい、といった目的のために、不特定多数の人たちから資金を集めることです。寄付集め自体ははるか存在しますが、現在はインターネットの普及によって小規模・少額での資金調達が簡単にできるようになっています。

▼日本のプロレスにおけるクラウドファンディング先駆者は誰か
調べられる範囲ですが、最も初期にクラウドファンディングを用いた日本のプロレス関係者は内田祥一(現:ダブプロレス)です。



ローカルプロレスラー図鑑+2016』より

内田はDream Starterで新しくコスチュームを作るための資金を募り、目標金額:50,000円に対し、106,000円(支援者数:9人)を集めました。

Dream Starterは現在サービス終了していますが、Internet Archive で内容を見ることができます。

金額や支援人数こそ多くはないものの、内田の成功以降、クラウドファンディングで資金を募る選手・団体・関係者は増えていきます。続いて、日本のプロレスにまつわるクラウドファンディングの目的・用途を紹介します。

▼興行開催型
興行を開催するための会場費や人件費などを募るプロジェクトです。ローカルプロレス団体が、地域の方たちに元気を届けるため観戦無料大会をおこないたい!と呼びかけるタイプです。

九州プロレス


ビリーケン・キッド
地元川西からプロレスで全国に元気を届けたい

団体ではなく、地域のイベント実行委員会がプロジェクトを実施する場合もあります。

目の前がプロレス会場!?非日常なローカル線列車に乗車せよ!!
ローカル線プロレス実行委員会
https://readyfor.jp/projects/7390

写真はクラウドファンディングの前年、抽選形式で観客を募集した際のローカル線プロレスのもの。
観戦記はこちら

支援者に対するリターンは、大会観戦チケットやDVD、Tシャツなどのグッズや興行時の記念撮影などが一般的です。高額の支援に対してはマスクやコスチュームなどが贈られる場合もあります。また、会場や映像内でのクレジット表記もあり、実質的には特典付き前売券販売や協賛者募集方法に近い手法となっています。

新型コロナウイルス感染症の影響で、無料・有料問わず興行開催に制限がかかる中、今後も増えていくと予測されるタイプのプロジェクトです。

▼施設維持資金援助募集型
選手やスタッフへの人件費よりも施設そのものの維持(移転費・固定費)などを目的に支援を募るタイプです。

内田祥一

 

スポルティーバエンターテイメント

プロレス関係者が営む飲食店や、会場(スポルティーバアリーナはリング常設型会場 兼 トレーニング施設)などが実施しています。リターンは飲食店ならクーポンやロゴ入りグッズが主流です。
スポルティーバアリーナの場合は、会場ということもありリングや壁、選手入場ゲートに名前を掲載する、ひと口・少額寄進ともいえます。

他にもクラウドファンディングのタイプはありますが、続きは別記事としてつくる予定です。

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たこ焼きマシン

たこ焼きマシン

フリーランスで企業・イベントの広報やPR、ライターおよび編集、クラウドファンディングの企画運営サポートなどをしています。 全国の地域密着型プロレス団体で活動する選手を紹介する『ローカルプロレスラー図鑑』を制作しました。

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